税理士の手嶋です。
先日、妻の実家で稲刈りの手伝いをしてきました。天候にも恵まれ、
とても気持ちの良い汗をかきました。
普段インドアで仕事している分、外で体を動かすのはいいものです。
労働のご褒美は採れたての新米でした。
前日まで田んぼで実っていたお米を食べることができるなんて、贅沢ですよね。
新米は色つや、香り、食感、味と文句なしにおいしいかったです。
実りの秋に感謝、ごちそうさまでした。
さて今日は印鑑のお話です。
自筆証書遺言の作成をする場合には
① 本人が遺言の全文を記載すること
② 作成した日付を記載すること
③ 自分で署名し捺印すること
が要件になります。
このとき捺印は、実印の必要はなく認印でも法的効力はあります。
しかし、ひとたび遺言書について、誰が作ったのか、本当に正しいのか、偽造ではないのかと
相続人間で争いになった場合には実印と認印では事実の立証の手間が違ってきます。
京都の老舗かばん屋さんの相続では、遺言書が2通発見され、一つには実印、
もう一方には認印が使われていました。
認印が使用された遺言書について裁判になり、
「重要な文書なのに認印が使われるのは極めて不自然。真正な遺言書とは認められない」
との判決が出ています。この裁判は最高裁まで行き、判決が確定しています。
遺言書の作成にあたっては、このような事実認定の争いを避けるためにも、
公正証書遺言の作成をお勧めしています。
しかし手間、費用などを考えて自筆証書遺言を作成する場合には、
重要な書類ですから実印を使用した方が安心かもしれませんね。