税理士の檜山です。
安倍内閣は法人税の実効税率を来年度からの数年間で20%台へ引下げを目指すようです。法人税を下げることで、企業の内部留保の確保、経済成長の加速、外国企業の誘致が主な狙いです。
しかし、現実には法人税の税率軽減による恩恵は薄いように思います。日本で税務申告を行っている法人のうち70%超は赤字で、法人税を支払っていません。30%弱の法人だけが軽減の恩恵を受けるだけです。
また税収が不足している昨今で税率の引き下げを行っただけでは国の資金は確保することができません。税率引き下げと併せて、優遇税制等の見直しが検討されています。
① 欠損金の繰越控除制度の見直し
② 減価償却制度の見直し
③ 中小法人課税の見直し
④ 地方税損金不算入の見直し
⑤ 地方税均等割の見直し
企業によっては、税率は下がったのに法人税が増えたなどのケースが出てくるかもしれません。
今後の動向に注意が必要です。