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囲碁の序盤で使われる言葉です。その局面において次の1手をどこに着手するかということに関して正解がないということです。それでも、限られた時間の中でその局面の次の1手を打たなければなりません。打ち手の技量や感性が常に問われます。

それにしても、打ち始めて十手くらい、ものの数分くらいで訳の分からない状況になります。碁盤は19マス×19マスから成り381か所の着点があります。石を置く場所の選択肢をそれぞれの手番で仮に20カ所あるとした場合(実際にはそれ以上の選択肢があるわけですが)スタートして10手進む間の選択肢は20の10乗ということになります。手元の電卓で計算すると20の8乗は512,000,000,000(5120億)となります。間違っていたらごめんなさいですが、20の10乗は2,044,800億(204京)ではないかと思います。たった10手でこれですから碁盤の中に宇宙があると言われるのも当然であり、わたしの脳みそで処理しきれないのも当然です。

今年、将棋ではプロ棋士とコンピュータの対戦でかろうじてプロ棋士側が3勝2敗で勝ち越しました。そのうち2勝はコンピュータのバグにつけ込んだもので、将棋ではコンピュータがプロ棋士を脅かすところまで来ているようです。囲碁ではコンピュータの世界チャンピオンがアマチュア6段程度です。プロ棋士との対戦も行われていますが、コンピュータが4子置いて勝利、3子局ではプロ棋士が勝ちます。

わたしが囲碁に親しみ囲碁を楽しむようになってまだ1年もたっていませんが、囲碁の奥深さにふれながら、仕事や人生に重ね合わせて考えることがしばしばあります。「どう打っても一局」という言葉が、模範解答のない人生の中で「どう生きても一生」というようにつながるように感じています。どちらに関しても、わたしの技量も感性もまだまだ全然足りていないと痛く感じています。自分なりの1手を打てて、勝敗は時の運と言い放てる時を目指して(永久に来ないと思いますが)技量と感性を磨いていきたいと思っています。

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