税理士の手嶋です。
今年も残すところあとわずかになりました。
お客さまと「本年、1年間ありがとうござました」とあいさつを交わすと
1年が終ることを実感します。
さて年末ということで、平成29年税制改正大綱が発表されました。
所得税の配偶者控除の抜本的な改正が見送られたこともあり、大きな改正はない印象でした。
今後の配偶者控除と社会保険の関係には注目ですね。
個人的には、株式評価の見直し、医療法人関連の改正が顧問先に与える影響が気になります。
タワーマンション節税の根本的な問題である、マンションを
建物と土地に分けて評価する点はそのままでした。
超高層マンションだと区分所有建物と敷地の数%を所有、
これを別々に評価するというやり方が市場価格と乖離しているのですが、
建築が抑制されるような改正はしないのでしょう。
政策的に、ここはあえて触らないのだと思います。
税法はただ条文を読んでもわからないことが多いですが、
その条文の立法趣旨や保護法益を知ることで本当の理解ができます。
税制改正も同じで、政治・経済事情などを踏まえ、問題は何なのか、
背景に何があるのかを考えると、単なる変更ではない部分が見えてきます。
税法はよくできていて、なかなかおもしろいです。