現在議論されている「働き方改革」では、「有休が10日以上付与されている従業員を対象に、そのうち5日分については会社が社員に与えることを義務付ける」ことが検討されています。
しかし、現状をみると、従業員の有休取得が進んでいる会社はそんなに多くはないのではないでしょうか?
有休の取得を促進するために「計画的付与制度」について説明します。
有休のうち、5日を超える分については、あらかじめ有休の取得日を割り振るものです。
計画的付与制度には、以下の3つのパターンが考えられます。
①一斉付与方式
全従業員に一斉に有休を与える。
②交代制付与方式
班やグループ別に交替で有休を与える。
③個人別付与方式
個人別に、夏季、年末年始、ゴールデンウィークのほか、誕生日や結婚記念日など従業員の個人的な記念日をあらかじめ指定して有休を与える。
計画的付与制度の導入に当たっては、就業規則への規定と労使協定の締結が必要になります。なお、労使協定は、労働基準監督署へ届け出る必要はありません。
有休の取得が増えると、業務量が減って、生産性が低下し、売上が下がるのではないか、という心配もあるかと思います。
しかし、業務改善を進めて、有休取得率を大幅に増加させたことにより、離職率が下がり、業績がアップした事例もあります。
残業削減を含めて、業務の効率化を図り、従業員のモチベーションを上げながら、業績向上を図る取り組みが必要となっているのではないでしょうか。