衆議院が解散となり、選挙戦に突入しました。
菅内閣に代わり誕生した岸田内閣。正念場ですね。
岸田内閣の柱の一つに「令和版所得倍増計画」があります。
政治や経済の評論家からの受けも悪く、野党からは「アベノミクス」と合わせて
批判されています。
個人所得を増加させ、消費を活性化させる。一見聞こえはいいのですが、ここのところ、トーンダウン気味ですね。
所得倍増に関連して、賃上げ促進税制の拡充という話も出ていました。
賃上げ税制、簡単に言うと従業員の「給料・賞与」を増やすと増やした分の15%相当の
法人税(個人事業者の場合は所得税)を減税しますよ、というものです。
(上乗せ規定や、上限規定など細かなルールはあります)
減税というニンジンをぶら下げて個人所得の増加を促進しようとする税制ですが、
企業にとっては簡単な話ではありません。
コロナ禍で多くの企業はダメージを受け、給料支払いもままなりません。
給与を上げると後で下げづらいので、制度の適用を受けるためには賞与で調整することも考えられます。当然継続的な給与ベースの引き上げにはつながりません。
経営計画をたてて国からの認定を受け、それを達成すると更に10%減税が上乗せされます。現在の経済状況でどれだけの企業が恩恵を受けれますか?
アベノミクス批判でよく言われる格差拡大そのままです。
賃上げ促進税制拡充、大賛成ですが、格差拡大より、底上げでお願いします。 (大嶋)