健康保険協会等が発行する1年間の医療費支払金額の集計表です。
医療費の領収書の代わりに、医療費のお知らせが証明書として 使用できるようになりました。お知らせに記載されている医療費については、領収書の保管が不要になりました。(通常は5年間保管する必要があります。)
①今年度は、医療費のお知らせが届く時期が、2月後半~3月上旬と、利用しづらいものでした。
②医療費のお知らせには、1月~10月分までの記載しかありません。11・12月に支払った医療費や自由診療など保険の効かない医療費は記載されていませんので、従来通り、領収書の保管・集計が必要です。
医療費のお知らせで医療費控除の計算ができるようになれば、領収書の保管・集計をする手間が省けます。
しかし、現時点の医療費のお知らせのみでは、正確な医療費控除の計算ができません。これらの問題点が改善されるまでは、従来通り、領収書の整理をしておくことがよいでしょう。
※掲載の情報については、2018年4月30日現在のものです。
前回のよつば通信でお伝えした通り、税務調査で申告漏れが指摘される財産の80%は金融資産です。そのほとんどが家族名義となっている預金や保険契約です。どういったものが相続税の対象となるかポイントを見ていきましょう。
家族名義の預金の中に被相続人の財産として相続税がかかるものがあります。いわゆる名義預金と呼ばれるものです。
税務的に名義預金と判定される預金については、そもそも贈与が成立していないので時効はありません。贈与が成立していれば贈与税の時効6年(故意や偽装仮装の場合は7年)が適用されます。
贈与の事実を明確にする(客観的な証拠を残す)
贈与契約書を作成する
贈与税の申告をする
銀行振込みで贈与する
贈与を受けた者が管理する
通帳・証書・印鑑は贈与を受けた者が管理する
未成年者は成人するまでその親権者が管理する
妻や子・孫の名義に預金を移した場合、税務上認められないケースが多くあります。上表にありますように、「預金形成の原資」・「贈与の事実」・「管理運用の実態」によって総合的に判断されますので、預金を動かす場合には注意が必要です。
※掲載の情報については、2017年11月22日現在のものです。
平成27事業年度(平成26年7月~平成27年6月)に行われた相続税の税務調査の件数は、11,935件でした。
相続税の申告件数は約5万6千件ですから、相続税の申告をした場合、2割の申告に税務調査が行われました。
税務調査によって、申告漏れが指摘されているのは8割超です。申告漏れが指摘された財産の内訳は、その他財産36.4%、現金・預貯金35.2%、土地・建物16.0%、有価証券12.3%です。その他財産には、保険金や保険契約の権利などが含まれています。 8割くらいは金融資産の申告漏れです。
(国税庁のホームページより)
相続税の申告書が提出されると、税務署は申告の内容について、銀行や証券会社など金融機関へ残高や口座の動きを確認します。確認するのは被相続人名義の口座だけではなく、配偶者や子供、孫などの家族名義の口座も調べられます。
この確認作業で、家族名義の預貯金が多いときは、その預貯金がどのように貯蓄されたかを調べます。
税務署が税務調査を行うかどうかを判断するとき、この預貯金の調査が最も重点的に行われているといっても差し支えありません。
売却した利益から3,000万円を控除する
ことができる制度です。
要件1 適用期間
・平成28年4月1日~平成31年12月31日の売却であり、なおかつ、
相続開始日から3年目の年末までの売却が対象となります。
例) 平成26年相続 ⇒ 平成29年12月31日まで
平成27年相続 ⇒ 平成30年12月31日まで
平成28年以降の相続 ⇒ 平成31年12月31日まで
(平成25年以前の相続は対象になりません)
要件2 対象となる資産
・昭和56年5月31日以前に建築された住宅
(適用を受けるためには、耐震改修工事を施す、又は、
取り壊して更地にする必要があります)
・マンションは対象になりません
・亡くなった人が、亡くなる直前まで1人で住んでいた住宅
(同居人がいた場合は、対象になりません)
その他の要件
・ 売却金額が1億円を超えていないこと
・ 相続から売却まで、居住・貸付などに使っていないこと
Q1 被相続人Aさんは、亡くなる一か月前に老人ホームに入所し、そこで亡くなりました。Aさんの住んでいた家を売却したいが、相続した空き家の3,000万円控除の特例は適用できますか?
A1 適用できません。
相続した空き家の3,000万円控除の特例の適用要件に、「相続の開始の直前において被相続人の居住の用に供されていた家屋を売却した場合」とあります。
亡くなった時点での居住の用に供されていた家屋(生活の拠点となる家屋)は、老人ホームとなるため、自宅は該当しないことになります。
Q2 被相続人Bさんは、亡くなる一か月前に体調を崩し入院し、そこで亡くなりました。Bさんの住んでいた家を売却したいが、相続した空き家の3,000万円控除の特例は適用できますか?
A2 適用できます。
上記の場合、一時的な入院であり、生活の拠点となる家屋は入院先ではなく自宅になります。
そのため、3,000万円控除の特例が適用できます。
全国的に増え続ける空き家問題の対策として創設された「空き家の3,000万円控除の特例」ですが、特例が使えない場合も多くあり、適用にあたっては細心の注意が必要になります。特例の適用にあたっては、事前に専門家にご相談ください。
平成29年9月1日時点の法令に基づいて、作成しております。
ご相談は無料です。お気軽によつば会計までご相談下さい。
(相続税の申告、詳細な計算を要する場合は有料となります)
TEL:082-234-0130
不動産管理会社設立の目的は、
不動産経営を個人から会社へ移すことにより、毎年の所得税の負担を軽くすることです。
不動産管理会社の活用によって、所得の集中を避け、所得税を節税するだけでなく、財産の増加を抑えることにより、相続税の節税にもなります。
課税所得が約700万円を超えると、所得税・住民税合わせて約33%の税率となります。このあたりが不動産管理会社の設立を検討する目安となります。
※課税所得とは、収入から経費をひいたもの(所得金額)から
さらに配偶者控除や基礎控除などの各種所得控除を差し引いた金額です。
個人の賃貸用建物を不動産管理会社に売却する方式が、所得の分散に最も大きな効果があります。
この方式の場合、賃貸用建物の家賃収入は100%会社のものとなります。
不動産管理会社に売却する建物は、一般的には次のようなものが適しています。
・事務所、倉庫、店舗等の収益性が高い建物
・借入金がない建物
・築年数が経過し、減価償却費などの経費がなくなった古い建物
※土地については、不動産管理会社に売却した場合、譲渡所得税がかかるので、個人に残します。
個人に対して地代を払うことにより、土地の相続税評価が20%下がります。
不動産収入の内容によって、やり方や効果は様々です。
まずは、現状の分析・効果のシミュレーションをしてみましょう。
※掲載の情報については、2016年10月1日現在のものです。
不動産所得が1人に集中している場合や、借入金の終わった古い貸家・アパートなどを持っておられる場合には、毎年の所得税が高くなります。
その理由は、所得税は所得が増えるほど税率が高くなる(累進課税)ため、所得が増えれば増えるほど高い税率が課され、税金の負担が大きくなります。
1人に集中している所得を、他の家族へ分散することにより、全体での税負担を軽減することができます。
【1人で1000万円の課税所得(※)がある場合】
所得税・住民税は約280万円
【2人で各500万円ずつ課税所得(※)がある場合】
所得税・住民税は1人約108万円、2人合計で約216万円
※課税所得とは、収入から経費をひいたもの(所得金額)から、さらに配偶者控除や基礎控除などの各種所得控除を差し引いた金額です。
所得を分散する主な方法としては、貸家建物を家族に贈与したり、不動産管理会社を設立して貸家建物を不動産管理会社に売却する、などの方法があります。
【事例】平成元年に4,000万円で建築したアパート(H28年固定資産税評価額 420万円)を贈与した場合
贈与時の建物の評価額 420万円×0.7=294万円
贈与税 約18万円、登録免許税 約9万円、不動産取得税 約13万円
このように、古い貸家やアパートなどを家族に贈与する場合には、贈与税等や名義変更の諸経費もそれほどかかりません。
※古い貸家やアパートの贈与を受けた人は、扶養に入ることができなくなる場合や、社会保険料を自分で負担しなければならない場合がありますので、事前に十分な検討が必要です。
※掲載の情報については、2016年9月1日現在のものです。
全国的に空き家は増加しており、平成25年の調査では、空き家は約820万戸、総住宅数の13.5%に達しています。次回の調査では、は、1,000万戸を突破するといわれています。
空き家問題の対策として、空き家の売買を活発にし、空き家を減らしていく目的で「空き家に係る譲渡所得の特別控除の特例」 が作られました。
実家を相続して空き家となっている場合など一定の条件を満たす場合は、売却した利益から3,000万円を控除することができる制度です。
○ 平成28年4月1日から平成31年12月31日までの3年間の売却に限られます
○ 相続から3年目の年末までに売却したもの(平成25年1月2日以降に相続したものが対象です)
○ 昭和56年5月31日以前に建築された住宅であること(旧耐震基準)
○ マンションなど区分所有建物でないこと
○ 相続する前まで、亡くなった人が1人で住んでいた居住用家屋であること
○ 売却額が1億円を超えていないこと
○ 相続から売却まで、居住・貸付などに使われていないこと
○ 売却の時に、所定の耐震基準に適合した状態にリフォームしてあること、または、空き家を取り壊し更地にしてあること
○ 役所から条件を満たす証明書類を入手し、確定申告書に添付して申告すること
※取扱いに注意が必要ですので、特例の適用にあたっては、事前に専門家にご相談ください。
青色申告のメリットのひとつです。青色申告の適用を受ければ、不動産所得や事業所得から65万円又は10万円を控除することができます。
青色申告をするためには、事前に税務署への届出が必要となります。
青色申告の場合には、帳簿作成や領収書等の保存が義務付けられています
が、難しいものではありません。
不動産所得の場合、65万円の控除を受けるためには、いくつかの要件があります。
① 不動産の貸付けが事業的規模であること
・ アパートは、室数がおおむね10室以上
・ 貸家は、おおむね5棟以上(貸家1棟をアパート2室に換算)
・ 駐車場は、50台以上(駐車場5台をアパート1室に換算)
【例えば、アパート6室と貸家2棟の場合】
6室 +4室 =10室ですので、この場合は、事業的規模になります。
不動産所得 所得税・住民税 国民健康保険料・介護保険料
400万円 約13万円 減少 約8万円 減少
500万円 約20万円 減少 約8万円 減少
65万円控除の効果は、所得税・住民税だけではなく、国民健康保険料や介護保険料にも及びます。
※不動産所得とは、不動産収入から必要経費をひいた金額です。
当事務所では、65万円控除を受けるための帳簿の作成を代行します。帳簿の作成費用は、月額 8,640円(税込)です。
※内容によっては、割増しになる場合があります。また、確定申告報酬とは別になります。
※掲載の情報については、2016年5月10日現在のものです。
借入金でアパート・マンション建設をすると相続税を安くすることができます。
ただし、アパート・マンション建設を行うにあたっては、事前に専門家へ相談し経営計画をよく検討することが大切です。
①アパートの敷地評価 : 更地価格から15%程度下がります。
②アパートの建物評価 : 建設費の約40%程度となります。
現金(預金)で建設した場合は、現金(預金)という資産が減ります。
建設した建物(アパート)の評価が建設費の40%くらいになりますので、財産評価が下がります。
※掲載の情報は、2015年10月10日現在のものです。
①相続税・生命保険・死亡退職金の非課税枠が増えます。
②孫養子に相続をした場合、一世代飛ばすことができます。
①遺産分割協議がまとまらず、相続税の優遇制度が使えない可能性があります。
②孫養子の相続税は20%割り増しとなります。
①養子縁組は民法上何人でもできますが、相続税の計算上は人数に制限があります。
被相続人に実子がいる場合は1人まで
被相続人に実子がいない場合は2人まで
②養子縁組の際は、他の相続人の了解を得ることをお勧めします。
③養子縁組は、他の相続人の相続割合や養子になった者の将来へ影響がありますので、事前に専門家に相談することを、お勧めします。
※掲載の情報については、2015年9月10日現在のものです。